The 22 Immutable Laws Of Marketing Paperback – October 24, 1994

Though may not always win by just following Laws of marketing, you will lose if you go against the Laws.

「ポジショニング」「マーケティング・ウォーフェア」「ボトムアップ・マーケティング」など、数々のベストセラーを執筆したコンサルタント二人（Al Ries & Jack Trout）による、マーケティングの集大成とも言える本。マーケティングは、時代により、人により、その定義が異なる。しかし、この書で述べられている２２の法則はどれも、机上の理論ではなく、筆者の長年のコンサルティング経験と鋭い洞察力から生み出された不変のコンセプトである。マーケティングに携わっている人、マーケティングを勉強する人には、是非とも読んでほしい一冊。学者の中には、この本を学術的ではないとして軽蔑する人がいるが、その人こそ早くマーケティングから足を洗ったほうがよい。マーケティングとは、大学の研究室で行われる理論の遊びではなく、企業が生き残りを賭けて行う戦いである。この二人の書を読む度に、このことを思い知らされる。

いかにもアメリカ人らしいぶったぎり方で、Marketingのロジックを簡潔に２２の法則にまとめてしまった二人だが、今でもその精神をつらぬきつつ同じような本をバラバラに書いている。この本は「Positioning」と対を成している本であるので、合わせて読むと面白い。また、英語が読める方なら3部作として「Marketing Warfare」「Bottom Up Marketing」もおすすめ。同じようなロジックだが、前者は「競合に対する戦略」に詳しく、後者は「戦略の実行」に詳しい。

マーケティングの本質がわかる。マーケティングに必須な基本要素を２２に分類し、イメージが湧くように具体例を示している。分厚い他学術的書籍にくらべると、数倍の速度で読むことができる上、理解度も数倍上まわった。もし購読者がマーケティング初心者であれば、前述のような書籍を読む前に、この本でマーケティングという概念をイメージ化した上で進まれるとよい。平易な英語であり、辞書をひく手間もかからないため、企業におけるテキストブックとしても使用できるのではないだろうか。とにかく小生にとっては目にうろこが落ちた一冊であった。

It's easy to read, gives good examples and is basic enough to refer to it from time to time.