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L**A
アナログ回路技術のエッセンスを網羅的にまとめた良書
アナログ回路技術のエッセンスを網羅的にまとめた良書です。初学者にはアナログ回路設計にはどのような世界が広がっているのかを概観することが出来、また、ベテランエンジニアには、自分の知識を整理したり、あるいは補足するのに適しています。微に入り細に入り検証することが主な仕事のアナログ回路設計ですが、著者の実績と経験に裏打ちされたユーモアとウィットに富んだ語り口調は堅苦しくなく、読んでいて思わずにやりとしてしまいます。といっても、文章は平易な英語で書かれていて、英文のデータシートが読める人には読みにくいところは無いと思います。やや褒めすぎかも知れませんが、アナログ回路のエレガンスから泥臭いところまで、なんでもかんでも魅力的です。私的には第5章の精密アナログ回路の章は本当にわくわくします。アナログ回路設計を生業とする技術者として、自信を持ってお薦めします。
趣**読
誰に聞いても「これを読め」と推奨される、電子回路設計ができるようになる最高の書物です
私が所有しているのは、1990年頃に発行された2nd Editionなので、それに基づいて書評を書きます。初版(=たぶん1980年代出版)が出版された当時から、アナログ・ディジタル電子回路設計者のバイブルの地位を築いていました。当時の先輩・同僚の誰に聞いても、電子回路の設計をしたいなら「Horowitzの本を読め(初版はHorowitzの単著でした)」と言われました。この本は、著者たちの序文に書かれているように、個々のICの内部構造に深くは立ち入らず、それらのICやディスクリート部品を組み合わせて、いかにして実用的な電子回路を作るかを詳細に述べたものです。しっかりとした基礎解説はもちろんのこと、実践的な電子回路設計の手引きになっています。2nd Editionでは、本書に加えて、かなり分厚い実験書も姉妹編として販売されていました。実際に手を動かして回路を作成し、本に書かれている内容が本当に正しいのかを確認できるようになっていました。当時は、すでに電子回路シミュレーター=Spiceも実用化されていましたが、実際に回路を作成することをかなり重視していました。Spiceを使ったことがある人は同意してくださると思いますが、実際の回路には浮遊容量・ノイズ・熱発生などがあり、Spiceではデバイスの理想性能が出ることを仮定してシミュレートしますので、実回路は必ずしもシミュレーション通りには動きません。HorowitzとHillはそのことを熟知していたのだと思います。今後も、電子回路設計者のバイブルとして君臨することでしょう。
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3 days ago
3 weeks ago